Q.建ぺい率・容積率ってなに?計算方法や緩和条件も教えて!
住宅探しをはじめると建ぺい率・容積率と言う言葉もよく聞きますね!
特に土地を購入して注文住宅をお考えの方には重要な部分になります。
ここでは建ぺい率・容積率についてご説明します。
建ぺい率ってなに?
建ぺい率は、敷地面積に対する建物面積(建物を真上から見た時の面積)の割合になります。
よく1階部分の面積と勘違いをされる方がいますが、「水平投影面積」と呼ばれる建物を真上から見た時の面積なので、注意が必要です!
建ぺい率の計算方法は?
建ぺい率=建物面積(建物を真上から見た時の面積)÷敷地面積×100
100㎡の土地に建物面積(建物を真上から見た時の面積)30㎡の建物を立てる場合には、建ぺい率が30%となります。
建ぺい率が緩和される?
一定の条件を満たすと指定されている建ぺい率の緩和を受けることができるケースもあります。
■防火地域内に耐火建築物を建てる
火災の広がりを防ぐために設定されている「防火地域」内に耐火建築物を建てる場合、指定されている建ぺい率よりも10%プラスして建物を建てることができます。
■角地に家を建てる
角にある敷地、またはこれに準ずる敷地として特定行政庁が指定している場合には、建ぺい率を10%プラスして建物を建てることができます。
ただし、角地緩和の条件は敷地の外周の3/10以上が道路に接している事や、角の内角が120度以下など自治体ごとに規定が異なりますので、注意が必要です。
この二つの緩和条件は併用することも可能です。
容積率ってなに?
容積率は、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合になります。
延べ床面積は、建物のすべてのフロアの床面積を合計した面積のことです。
容積率の計算方法は?
容積率=延べ床面積(各フロアの床面積の合計)÷敷地面積×100
容積率に含まれないもの
容積率を計算する際に、延べ床面積が重要になります。
この延べ床面積には含まれないものがあるので、そちらを説明します。
■吹き抜け
吹き抜けには床が存在しないので、延べ床面積には含まれません。
■ベランダ・バルコニー
壁や柱から張り出している部分が2m以下のベランダやバルコニーは延べ床面積に含まれません。
ただし、壁や柱から張り出している部分が2mを超えている場合は、2mよりも超えた部分が延べ床面積に含まれます。
■ロフト・屋根裏収納
高さ1.4m以下でロフト・屋根裏収納がある階の床面積に対して1/2までのサイズであれば延べ床面積に含まれません。
■地下室
「地階である」「地階の天井高が地盤面から1m以下」「住宅の用途に供されている」と言う3つの条件をクリアした場合、建物全体の1/3までが延べ床面積から除外されます。
■車庫・ガレージ
屋根がついた車庫やガレージをつくる場合、建物全体の1/5までは延べ床面積から除外されます。
■共有スペース
共同住宅の共有スペースであるエントランスホールやエレベーター、階段や廊下などは建物の延べ床面積には含まれません。
容積率が緩和される?
■特定道路による容積率緩和
幅員15m以上の道路は特定道路とされ、特定道路が6m以上ある前面道路から70m以内にある場合には、容積率が緩和されます。
用地地域で建ぺい率・容積率は異なる
建ぺい率や容積率の数値が高ければ、敷地に対してより大きな建物が建てられます。
その為、用途地域によって建ぺい率・容積率の上限を定めています。
用途地域 |
建ぺい率(%)上限 |
容積率(%)上限 |
第一種低層住居専用地域 |
30・40・50・60 |
50・60・80・100・150・200 |
第二種低層住居専用地域 |
30・40・50・60 |
50・60・80・100・150・200 |
田園住居地域 |
30・40・50・60 |
50・60・80・100・150・200 |
第一種中高層住居専用地域 |
30・40・50・60 |
100・150・200・300 |
第二種中高層住居専用地域 |
30・40・50・60 |
100・150・200・300 |
第一種住居地域 |
60 |
200・300・400 |
第二種住居地域 |
60 |
200・300・400 |
準住居地域 |
60 |
200・300・400 |
近隣商業地域 |
80 |
200・300・400 |
商業地域 |
80 |
200・300・400・500・600・700・800・900・1000 |
準工業地域 |
60 |
200・300・400 |
工業地域 |
60 |
200・300・400 |
工業専用地域 |
30・40・50・60 |
200・300・400 |
用途地域、建ぺい率・容積率はどこで調べるの?
市町村により調べ方は異なりますが、横浜市の場合は「横浜市行政地図情報提供システム」でWEB上に公開されています。
建ぺい率・容積率をオーバーした建築物は住宅ローンが利用できない!
建ぺい率・容積率の上限を超えている建物は、違法建築として扱われます。
このような場合、一部例外はあるものの基本的には住宅ローンを利用するのは困難になりますので、ご注意下さい。
建ぺい率・容積率を理解する
土地を探す際にどの程度の広さで探すのか?
土地の広さによって金額が変わってきますので、大事な部分ですね!
建ぺい率・容積率を理解することで、希望の建物面積から逆算をして、どの程度の広さの土地を探すべきか分かってきます。
より良い不動産を出会う為にも重要ですね!
土地、中古一戸建て、マンションも建ぺい率・容積率は資産性の面でも見逃せません。
ご住宅探しの際は是非ご確認下さい!
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